今、伝えたいこと

伊藤直哉

こんにちは。平素より大変お世話になっております。
横浜国立大学体育会サッカー部 副主将の伊藤直哉です。
今回、このブログを書くにあたって、たくさん内容を考えました。同期でかつ、部で1番といっても過言ではない貢献をしている渡部圭から部員ブログが始まって以来、ずっと内容を考えていました。何を書けばよいのか、部員ブログでよく見るようなサッカー人生を回顧すればよいのか結構悩みました。そして、結局、私のサッカー人生には欠かせないパートナーである怪我も含め、今、私が伝えたいことを文章にしてみました。
人生初のブログかつ文章力のない理系人間のため、拙く長い文章ですが、最後まで読んでいただけたら幸いです。

 まず、私が副主将をやらせていただいている横浜国立大学について、他の部員も触れているかもしれませんが、少し紹介させてください。
横浜国立大学サッカー部には、監督や指導者がいません。すべて学生主体で行なっています。メンバー決め、練習メニュー、戦術など高校時代、監督がやっていたようなことを僕たち首脳(主将、副主将)がやっています。
「すごいと思いません?笑」
「今、高校生の皆さん、同じことができます?笑」
私が高校時代に、こんなことを聞かれたら、「無理です。」と答えると思います。まあ、今、しっかりできているかと言われたら自信がないんですが笑
よく戦術面も間違えますし、試合後になって、もっとうまく指示できたらなど色々思ったりします。しかし、この横浜国立大学サッカー部を良くしたい、部員に良い影響を与えたい気持ちでは、かなり自信があります。そして、私の横浜国立大学サッカー部を好きっていう気持ちにも自信があります。
しかし、1年生の時や2年生の時は我が部の環境によく不満を漏らしていました。
例を挙げるとするなら、まずグラウンドがそれはそれは汚い土のグラウンドであったこと。高校時代、第一志望校であった名古屋大学には、とても綺麗な芝のグラウンドがあるのに、なぜ、横国はこれほどなのか。同じ国公立大学のはずなのに...。
そして、グラウンドが土なのは、まだ我慢できます。それに加えて、校舎まで10分ほどかかるくらい遠く、トレーニングルームまでも遠かったのです。私は、理工学部に所属していますが、理工学部が授業を受ける理工棟までは15分かかります。本当に嫌でした。「ふざけるな、早く芝にならないかな」ともよく思っていました。しかし、その不満も横浜・F・マリノスの寄付・ご支援により、今では解消され、風の強い日には必ずと言っていいほど、前歯が黒くなるグラウンドから前歯をグラウンドに擦り付けても黒くなることが全くないであろう程、綺麗な人工芝になりました。(実際にやってみたことはないので、本当に黒くならないのか知りたい人はぜひ足を運んでやってみてください笑)
私は、もうグラウンド環境について不満はありません。強いてあるとしたら、グラウンドに毎回ごみや忘れ物を落としていく某部についてでしょうか。
サッカー部の皆さん、折角の大層綺麗なグラウンドなので、今後も常に綺麗な環境を保っていきましょう。  さて、少し話が逸れてしまったので、ここから本題に戻していきたいと思います。
私の大学でのサッカー人生は、怪我ばかりです。大事な試合のときには大体いない。年に2回は捻挫し、大学1年の3月には手術も経験しました。
他にも、今年の8月下旬に第3,4腰椎横突起を骨折。6月下旬に負った捻挫からようやくAチームに復帰し、「副主将として、試合で活躍し、チームにプレーで貢献しよう」と気合十分になっていた矢先の怪我でした。
自分たちの代が終わるまで、早くとも2か月。本当にショックでした。リーグ戦に間に合ったとしても最終節。今まで怪我をしてきて鍛え上げられてきた怪我メンタルもボコボコに殴られ、KO寸前でした。
少し歩くだけでも、下半身に電気が走り、何度もイライラしました。

「この怪我がなければ今頃…」

怪我して最初の頃は、こんなことばかり考えていました。ありもしない環境を望んでしまい、自分を余計に追い詰めていました。
しかし、やはり副主将という立場上、チームのことも考えなければなりません。

「この怪我した状況で副主将として何ができるのか」
「プレーはできないのだから、他にやれることをやろう」

例えば、怪我をいち早く治すために、朝食を納豆(ビタミンK:カルシウムの吸収を助ける)や牛乳(カルシウム:骨の形成には欠かせない)にしたり、チームの戦術的サポートをするために、今まで以上に相手校のビデオを見たり、紅白戦で気になる点があった時にアドバイスしたりなどしました。
この怪我も含めて、今までの怪我はかなり辛く、「時間の無駄だな」とその時は何度も思いましたが、今、思い返すと全く無駄ではなかったと思います。
トラップの技術がうまい先輩のトラップの瞬間をずっと見て、復帰した時に真似してみる。紅白戦などを外から見て、自分ができていないプレーだったら、その人を見て、観察し、自分と比較する。他のプレイヤーのプレーで気になった部分があったら、伝える。このようなことが、自分のプレーを客観的に分析し、見直すきっかけにもなりましたし、今の自分のプレーにもつながっていると思います。
ここまで、長々と私自身の怪我の経験、怪我によって得たことを語ってきましたが、私が言いたいことは、常に

「自分に与えられた環境で何をできるのか」

を考え、行動することを大事にしてほしいということです。
これは、サッカーに通じることだと思います。自分の周りの状況で何ができるのか。味方が、相手にこのようにかけているなら、自分は何をすべきなのか、何をできるのか。
サッカーは、これの連続だと思います。まあ、サッカーでは、これの判断速度が日常よりも早くなければいけないんですけどね笑
そして、私たち、横浜国立大学サッカー部にも必要な考え方だと思います。
この指導者がいない、部費を半月に1回徴収している、(私の)高校時代のようにフィジカルトレーナーや栄養指導をしてくれる人がいない環境で何ができるのかを考え、主体的に行動する。このことこそが、私たち横国サッカー部の環境をさらに良いものにし、魅力のある団体になることができると思っています。
このように、口で言うのは簡単なことですが、実際に行動し、今の環境をより良い環境にするには、大変な時間と労力が必要となるため、本当に難しいです。実際、私も、何ができたかと聞かれると、戦術面しかありません。
なので、私はしっかり行動に移せている人を尊敬しています。
例えば、このサッカー部を良くしようと色々な大人の人に会いに行って、部に還元している主将の成史、試合が必ず週一であるように組んでくれ、この部員ブログを始めた幹事の圭、栄養班として、補食の導入や栄養トレーナーの方を呼んでの栄養講習の実施に尽力してくれた会計の柾也。今、挙げた三人以外の他の首脳学年のみんなも、部員ブログを読んでいただければ、分かると思いますが、本当に部のことを考え、行動しています。この学年に所属している私が言うのも変ですが、正直、私たちの学年は本当に良い学年だと思います。しかし、私たちの代も残り短くても1週間、長くても4週間程度となってしまいました。この副主将として過ごす残り少ない時間、私は、副主将として何ができるのかを考え、実際に行動として示せるよう精一杯頑張っていきたいと思います。

最後に、このブログを読んでくれた後輩や高校生の方へ
私の母校では、栄養講習をしてくれる方やフィジカルトレーナーの方がいたり、練習前には先生がグラウンドを整備してくれたりなど、設備や環境が公立高校にしては整っていました。
しかし、私は、当時、それを貴重なことだとは思っておらず、その環境を無駄遣いしてしまっていました。
私自身、今、これらのない環境に身を置いて、ようやく「もったいないことをした」と気付きました。
なくなってから気付くのでは、遅いです。そこから得るには、たくさんの時間と労力が必要です。もしかしたら、お金も必要となるかもしれません。
少し前の同期の矢貴のブログにもあったと思いますが、今の環境は当たり前でありません。
サッカーのできる環境、それをサポートしてくれる親御さんや先生がいる環境、トレーナーさんがいるなら、トレーナーさんがいる環境を当たり前と思わず、大切にしてください。
その環境で何ができるのかを考えて、行動に移してください。
「感謝すること」しか思いつかないなら、その環境で得ることのできることを最大限得て、体現することで恩返ししてください。
このように、偉そうに説教じみたことを言っておりますが、私自身、できているとは言い難いです。
しかし、このように気付くことができ、このように考えることができるようになったのは、横浜国立大学サッカー部に入ったからです。
この部活に入っていなかったら、こんなこと考えもしなかったと思います。
大人がいない環境だからこそ、この部を、練習をより良いものにするためには何をすればよいのか主体的に考えることができると思います。
サッカーはもちろんのこと、人間的にも成長できる場が横浜国立大学サッカー部にはあります。
ぜひ、横浜国立大学に入学した際には、横浜国立大学サッカー部にいらしてください。
また、受験を控えている方は、横浜国立大学を目指すのも一つの選択だと思います。

最後は、少し宣伝になってしましたが、私の伝えたいことは以上となります。
長くて、拙い文章でしたが、お付き合いいただきありがとうございました。
これからも横浜国立大学サッカー部をよろしくお願いいたします。

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