選択

鴨居建

皆さまこんにちは。横浜国立大学体育会サッカー部3年の鴨井建です。宜しくお願い致します。

ブログというものを書いたことがないのはもちろん、読むこともほとんどないといった僕が書く文章なので読みづらいと思われます。すみません。また、最近小説なんかを読むようになってからブログの話をいただいたものですから、調子に乗ってこんなことを考えました。「村上春樹みたいに例えとかたくさん使って、よくわからないような文章だけどその世界観に引き込まれていくような文章を書こう!」と。しかし無理でした。というわけで下手くそな文章かもしれませんが、自分のことばで、丁寧に書こうと思います。

今回のブログのテーマは「選択」ですが、それについて話す前に自分の生き方について少しお話させてください。自分は幼い頃から優柔不断でして、「選ぶ」という行動にとても使ってしまう人間でした。そんな自分が嫌で、ある時から「どっちを選んでも自分の考え方や行動次第で楽しさとか変わるから選択に時間をかけなくていいや」と考えるようになりました。もちろん、全てにおいて時間をかけないわけではありませんが。この考え方、結構うまくいくんですよ。長年やっていた水泳をやめるかどうか・高校大学選び・高校での文理選択はこの考え方によってうまくいったと思っています。

しかし、たったひとつ、この考え方をもってしても未だに後悔してしまう選択があります。それは、「中学でクラブチームを続けなかったこと」です。僕が小学生の時にいたクラブチームは「長岡JYFC」といって新潟、いや北信越では名前を知らないサッカー少年はいないくらいの強豪でした。帝京長岡高校の下部組織みたいな感じで、中学生まで続ければうまい選手は帝長の推薦ももらえるという話もよく聞いていました。

でも、僕はそこを小学校卒業と同時にやめました。理由は簡単で、中学生になったら他のチームから上手いやつが入ってくるから。小学生の時ですらスタメンじゃなかったのに中学じゃ出られるわけがないと思いました。そして中学校の部活に入ったんですがこれがまあひどくて(笑)経験者は片手に収まるくらいだし、顧問の先生は最後の挨拶にしか来ないし、外周真面目に走る部員は半分以下だし、練習も紅白戦しかやりたくないとかいうし、その紅白戦も昼休みみたいな団子サッカーだし、土日も片方の午前しか活動がないし、真面目にサッカーをする環境ではありませんでした。

しかし、中学生の時点では部活を選んだ「選択」を後悔することはありませんでした。当時は部活がない分、友達と遊ぶ時間があって楽しかったし、環境のせいにして部活というものに諦めの気持ちがあったからだと思います。

この「選択」を後悔するようになったのは高校に入学してからです。僕の高校は先輩方にも恵まれ、県リーグの一部に所属していて、中学とは比べ物にならないくらい真面目にサッカーができる環境でした。ありがたいことに、自分も二年生の途中から県リーグに出られるようになり、一部という最高の環境でプレーできました。しかし、結果はついてきませんでした。結局一部の最下位という形で翌年から二部の舞台でサッカーをすることになりました。三年となって迎えたそのシーズンもうまくいきませんでした。二部に降格したはずが相手のレベルは変わらず高く、負け続けてしまいました。そして屈辱の三部降格。今思えば、あの頃がサッカー人生で一番つらかったです。勝ちたいともがいているのに、試合に出させてもらって応援してくれる人がいるのに、先輩たちの伝統を壊しちゃいけないのに、それでも負け続けたあの頃。

ここで僕は中学でクラブチームを続けなかったことを後悔しました。あの三年間、高いレベルでサッカーをしていたら、少しでも、ほんの少しでも僕の高校の力になれたんじゃないかと。

この後悔があったからこそ僕は大学で体育会サッカー部に入るという「選択」をしました。結論から言わせてもらうと、この「選択」は間違いなく正しかったと感じています。きついことはたくさんありましたが、それ以上に価値のある経験をさせていただきました。

入部した時、レベルの高さに圧倒されたこと。何とかしてちょっとでも上手くなろうって歯を食いしばって練習したこと。下手くそなのに骨折してますます周りに置いていかれると焦ったこと。でも怪我したからには雑用頑張ろうと思って雑用したこと。そのおかげで今まで話したことのなかった先輩と話せるようになったこと(話してくれた先輩方、ありがとうございました)。ロングボールが全く蹴れなかった自分に、同期が付き添って練習してくれたこと。紅白戦で僕のいるチームは勝てないなんて言われてマジで悔しかったこと。一年生の時、首都大との試合で僕のせいで負けた時、先輩から公開説教みたいなことされて数日間落ち込んだこと。この時の悔しさがあったから三年になって首都大に行って勝てたときはめちゃくちゃうれしかった。一年生の時一緒のカテゴリーで練習していた同期がAチームで出るようになってとても誇らしくて応援したいと思ったこと。いつも一緒にパスコンした倫也が県リーグのメンバーに入って自分のことのように嬉しかったこと。とても刺激になったこと。二年生になって少しだけIリーグに出させてもらってとても緊張したこと。三年生になってサタデーリーグに出させてもらったこと。ここでもめちゃくちゃ緊張したこと。それでも東工大戦で大学入って初めて勝てたこと。

体育会サッカー部に入らなければこんな素晴らしい経験はできなかったと思います。先輩、後輩、マネージャーには感謝しかないです。そして多くの時間をともに過ごした同期たちにも本当に感謝しています。僕の体育会サッカー部に入るという「選択」を正しいものにしてくれてありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

こんな長くて自分勝手な文章を最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

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