横国サッカー部と山井久大

山井 久大

こんにちは!4年生トップバッターの山井久大です。
横国サッカー部でも部員ブログを行うと聞いた時はカッコよくて面白い、かつ内容もある文章を書く予定でした。しかし書き始めてからすぐに自分の語彙力では無理だと気付かされてしまいました。なので大幅に方向転換をして自分の思いを自分の言葉でありのままに伝える直球勝負でいこうと思います。
是非読んでください。

2018年11月4日、2部昇格をかけた明治学院大学戦。
圧倒的強さの前に、「横国らしいサッカー」を全く見せることなく0−14という屈辱的な大敗を喫した。
その試合キャプテンマークを巻いた僕は、試合前の威勢のかけらもなく肩を落とし、悔しさでどうにかなってしまいそうな体を精一杯奮い立たせ、仲間の待つ控え室に向かった。
そんな僕が控え室で見たもの、
それが今の「横国っぽさ」であった。
僕と同じように悔しさや自分たちの不甲斐なさに顔を歪ませる部員とついさっきの敗戦を忘れたかのようにヘラヘラふざける部員の混在。
チーム発足当初から副主将として、いちプレイヤーとして頭を悩ませ、どうにかして変えたいと努力してきたチーム内の「意識差」が、なんとも皮肉なことにこんな場面で一番大きく出てしまった。
この控え室の状況こそが、全員が関東2部昇格という方向に向かわずして、昇格戦を迎えた部の末路。
このチームで関東2部昇格を果たしたいと、誰よりもサッカーのこと、チームのこと、プレイヤー個人個人のことを考え行動してきた僕にとって、この控え室の空気は0−14の敗戦よりも耐え難かった。

ここまで読んでくださった方は、超献身的でチーム思いの素晴らしい「山井久大」という人物を想像するかもしれない。
が、実際そんなことはない。
元はと言えば、キャプテン翼の日向小次郎のような、仲間のことは二の次でとにかく自分がゴールを決めたい、試合に負けても自分が点を取れればそれで良い、そんな超わがままな選手だった。(今もそうだろ、とはつっこまないでください)
しかしそんな自分が少しでも変わるきっかけをくれたのは、紛れもなくこのチームだった。
というのも、僕は大学2年生の時に大きな怪我をしてしまい、サッカーをできない時期があった。その間の僕のサッカー部での活動はボール拾い、紅白戦の審判、試合の応援、ビデオ撮影だった。どれも重要な仕事だと今でこそわかるが、当時は本当だったら自分がいるはずのピッチを横目に「つまらない仕事」をする自分が許せなかった。
毎日ふてくされて、仲間とは距離を置いた。
練習後は逃げるように家に帰り、自分の殻に閉じこもった。
でも、そんな僕を見捨てなかったのが横国サッカー部の仲間だった。
そこで初めて(初めてと言ったら大袈裟かもしれないが)、「周囲への感謝の気持ち」を覚えた。
自分が好きなようにプレーできていたのは周りの人が支えてくれるから。
自分がつまらないとしていた仕事をチームの誰かが引き受けてくれているから。
そしてその感謝の気持ちを、「関東2部昇格」という目標を実現することで、返したいと思った。
だから、副主将に立候補したし、その首脳としての1年間がどれだけ辛くても頑張れた。
みんながいたから。

今になって気づくこと、それは。
横国サッカー部のおかげで僕は、「サッカーが好き」なだけの人間から、「このチームで、この仲間とやるサッカーが好き」な人間になっていた。
今僕は、自分のゴールも好きだが、それ以上にゴールを決めてみんなが待つスタンドに飛び込む瞬間が1番好きだ。

現部員へ、
今みんなは何のために、何を思って、横浜国立大学体育会サッカー部というチームでサッカーをしていますか?
引退した同期、先輩へ、
どんな思いでサッカー部の活動に取り組んでいましたか?
これから僕たちの仲間となるかもしれない高校生へ、
どのような思いを持って横浜国立大学のグラウンドを踏み込もうと思っていますか?

それは人それぞれでいいと思う、
だけど何か「思い」を一つは持っていてほしい。
そしてその思いの一つに「チームが好き」があれば、なおさらいい。
だって、サッカーは1人でやるものでも、11人でやるものでもなく、チームでやるものだから。
「チームが好き」だと、自分の見える範囲や行動、部活に対する気持ちが変わってくるはずだから、僕がそうだったように。
横国サッカー部員として一人一人やるべきこと、やれることがあるはず。
でもそれは自分自身で見つけなくては意味がない。
この文章を読んで少しでも変わろうと思ってくれた人がいるなら、明日から行動に移して欲しい。

9月8日、秋季リーグ開幕。
16年間続いた僕のサッカー人生、4年間苦楽を共にした仲間との集大成に向けて。
たくさんゴールを決めてみんなと喜びを分かち合いたい。
そして今年こそ関東2部昇格という目標をチーム全員で成し遂げよう。

応援宜しくお願い致します。

山井久大

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