成功にとらわれるな。成長にとらわれろ。

鈴木倫也

こんにちは。
平素より横浜国立大学体育会サッカー部の活動に対し、温かいご支援とご声援を頂き、誠にありがとうございます。サッカー部3年の鈴木倫也(みちや)です。今回部員ブログを書かせていただくにあたり、私が大学サッカーを通して感じたことをありのままに述べさせていただきたいと思います。どうか最後まで。

突然ですが、私には座右の銘があります。それは『成功にとらわれるな。成長にとらわれろ。』です。 サッカーをしている方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。 そう、プロサッカー選手、本田圭佑選手の言葉です。この言葉は彼自身が、これまでのサッカー人生を振り返った時に発した言葉です。 みなさんもご存知の通り、本田選手はACミランでファンの期待を背負いつつ、10番に袖を通した選手ですが、思うような結果を残せず、徐々に出場時間が減っていき、最終的には退団に追い込まれてしまいます。 ビッグマウスとメンタルの強さで有名な本田選手ですが、この状況は彼にとって辛く苦しい時間だったに違いありません。 端的に言えば「挫折」だったはずです。 ACミランを退団した本田選手ですが、その後は北中米のパチューカというクラブに渡って活躍した後、2018ロシアワールドカップ日本代表として、グループリーグ第2戦、対セネガル戦では値千金の同点ゴールを決め、ワールドカップ3大会連続でゴールとアシストの両方を記録した歴代6人目の偉業を成し遂げました。

と、ここまでは本田選手とこの言葉の関係についてでしたが、ここからは私とこの言葉との関係について述べたいと思います。

「挫折」。 私の大学サッカーはこの2文字で表すことができます。 小・中・高と私は主力として試合に出場することができ、サッカーを楽しめていました。 毎週の試合ではスタメンに名を連ねる自分がいて、それが当たり前だと思ってもいました。 そんなサッカー人生を送っていた私は、「主力として試合に出場すること=成功」だと思っていました。 サッカーは試合に出なければ楽しくない。そんなふうに考えるようになっていました。 そんな考えを抱いて入部したサッカー部でしたが、そんな考えは簡単に打ち砕かれてしまいます。 どこを見渡しても私より上手い選手しかいない。 同期の中でも一番下手。 後輩にも優秀な選手がたくさんいて、どんどん上のチームに上がっていく。 私は下のチームのまま。 そんな現実が私には衝撃的であり、辛く受け入れ難いものでした。 もちろん日々の練習には一生懸命に取り組んでいましたが、なかなか上手くならず・・・。 1・2年次ではまったくリーグ戦に絡むことができませんでした。 こんな状況の中で私自身すごく悩み苦しみました。 「どうしたら上手くなれるのだろう」「どうしたらAチームに上がれるのだろう」いくら考えても答えを見つけられませんでした。 どうしていいかわからず迷っていた時、YouTubeの本田圭佑選手の名言集のような動画を偶然目にしました。 その動画内で先の言葉に出会ったのです。

『成功にとらわれるな。成長にとらわれろ。』

この言葉を初めて聞いた時、すごく感動したことを覚えています。 暗闇の中を彷徨っている中で、一筋の光を見つけたかのような、そんな感覚でした。

本田選手は動画内で続けて、「小さな成長の積み重ねの先に成功がある」と言っていました。

私は、「Aチームに上がる」「Aチームで公式戦に出る」ということばかりを目指していました。 つまり、「成功」にとらわれていたのです。そこに私自身の成長があるかどうかは関係がない。

この言葉は私に大切なことを気づかせてくれました。 サッカーをする以上、上を目指すことはもちろん大切なことではありますが、上だけを見すぎてもいけない。 自分の成長、そこに価値があるのではないか、そんなように考えるようになりました。 まずは私自身の成長のためにできることをするということを意識して行動しました。 誰よりも筋トレをする、誰よりもボールを蹴る、一つ一つの練習に集中する、チームの活動に積極的に関わるなど、私ができることを私なりに考え行動しました。

3年次の春リーグ、怪我で離脱していた主力選手に代わりベンチメンバーに何度か入ることができました(ベンチメンバーに入っただけで、試合には出場していません)。 入部当初の私からすれば、リーグ戦のメンバーに入ることすら考えられませんでしたが、大きな成長ができたのではないかと感じられた一瞬でした。

先日の秋リーグ第3節、チームとして試合には勝ちましたが、私はリーグ戦に関われていません。しかし、以前とは違う考え方の私がいました。

『成功にとらわれるな。成長にとらわれろ。』

小さな成長の積み重ねの先に大きな成功があると信じて、私にできることを続けていこう。

長く拙い文章でしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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